当施設における「課題別研修」とは、年に2種、施設内に外部講師をお招きし、専門知識を学ぶ機会として位置付けています。
平成28年度は、「手足の爪きり」と「一次救命処置について」と2種、研修計画にもりこまれています。
今年度第1回目は、「フットケア~足の爪きり~」と題し、7/9・8/20の両日実施して、全職員が参加する予定です。
今回の講師は、公益財団法人 星総合病院 皮膚・排泄ケア認定看護師の 佐藤 義邦先生です。一緒に、法人事業本部の 渡辺 由紀様もいらして下さっています。
高齢者の手足の爪切り、特に足の爪に関しては、当施設でも大きな課題でした。
高齢者は、「巻き爪」、「陥入爪」、「肥厚爪」など・・・何らかのトラブルを抱えている方が少なくありません。
安易に切る事で感染や出血を引き起こしたり、逆に「切れないから、切らない」事で、ますますトラブルは深刻化します。
研修前に、先生に、当施設の爪切りの現状と課題、参加者事前アンケートから見えた現場の声を十分に伝えた事で、入念な準備をして下さいました。感謝申し上げます。
まずは、講義です。内容を知れば知るほど、専門職として改めてフットケアと真摯に向き合う必要性を実感します。でも、本当にできるのか・・・みんな不安そうです。
次に、実技に入ります。当施設でも対応困難な爪を抱える3名の入居者様にご協力頂きました。(時間の都合上、親指のみ、実技で切っていきます。)
この方は爪が皮膚に食い込んでいます。
佐藤先生は単に切り方だけでなく、各道具の使い方や爪を切る時の姿勢、注意点などを細かく説明して下さいます。職員のKさんも、「怖い~」と言いながら頑張っています。
きれいに切る事ができました!後は皮膚に食い込まずに爪が伸びてくれるよう見守っていきます。
次の方です。 「爪 ON 爪」・・・爪の上に爪があります。先生は、「合わない靴を履いていた事が原因では?」との事。トラブルを抱えた爪には、原因があるのです。
切った後です。何年もこの爪に悩まされてきたMさん、とてもうれしい表情です。
最後はこの方です。ここで、職員Kさんが、1人で一通りの爪切りをやってみる事になりました!
職員全員が応援して見守る中、先生の優しい指導の下、おそるおそる切っていきます。ゾンデという目新しい道具、便利である事が分かった、との事。きれいに切る事ができました!
ついほっとして全員から拍手が湧きました。良かったですね。
次回、先生は8/20に来て下さいます。今日の学びを生かして、次に先生が来る時まで爪切りに取り組みたいと思います。またお待ちしています~(*^。^*)